視触手考画説 『 水彩考 』
本展は、『水彩』をテーマにした展覧会です。
美術に限らず表現媒体に何を選ぶかは、作家にとって目指す表現の核心を代理する重要なものです。そこで、私達がスケッチなどで多用する水彩絵具を入口にして『水彩と表現』の今を探る試みです。
水彩の特徴を絵具の物質感が際立つことが少ない着彩面の平面性と仮定し、「画は平滑な表面の出来事」という命題を設定してみます。伝統的、或いは革新的イリュージョンか、それとも別の世界か、作家の視線に注目です。
明治にあった『水彩画ブーム』は、人々の風景と日常への意識を革新するものでした。
それまでの風景、所謂『名所絵』という観念的イメージの作画から、現在の私達と同じ、人々が生活するリアリティを描くことへの転換だと考えられるからです。(菊池)
- 世界のなかに写されたもの -
今年はコロナに始まり未だ収束の兆しが見えないなか年末をむかえようとしています。当館もコロナウィルスの影響により当初予定していた企画展の変更を余儀なくされました。
このコロナ禍の中、ご来館いただきます皆様に楽しんでいただけますよう、これまで様々な縁で東京アートミュージアムに集まった作品の中から17名の作家の作品を展示いたします。
海老塚 耕一展
水と風の現象学 -実体変化として-
長い間「水」と「風」に囚われている。そのふたつのものは瞬間であり、ものであり、書物でもある。身体で捉え、ものとして感受し、そして読んでいく。読みながら形に変えて行く。いわゆる制作という事なのだが、このところそれは「実体変化」ということになりはしないのかと考えている。もちろん宗教的な考えとは異なる。けれども実体として「水」と「風」を捉え、それを僕は多様な素材の言葉とその表現力と共同して、新たな実体である「水」と「風」を作っているのだ。そしてそこには「境界・端・限界」が存在している。
他者である僕はこんなことを考えながら、初めて僕に至るということを知る。何もない自分が、「水」と「風」と交感することにより、「水」と「風」の存在にいたり、そこで自分を見出すということなのだと今は考えている。回答のない問いのなかで、制作は進む。
「 琳派 今様 Ⅱ 」
椎橋 和子の世界
この20年ニューヨーク、パリ、ロンドンを中心に海外の色々な所で作品を発表して参りました。
そして、ご縁が有り 2年前に日本で初めて此方のTAMで発表させて頂きました。お陰様で評判が良く今年再度発表させて頂ける事と成りました。又、仕方の無い事では有りますが疫病の為オリンピックは延び世界の状況も一変してしまいました。
私は、今まで日本画の技法で日本の花を描きその日本の空気や風、光、大地を意識して作品と対峙してまいりました。今、この時期に私の描く花で少しでも皆様の心に癒しの花を咲かせられたらと思って居り今回の発表を本当に嬉しく思って居ります。
絵画偏愛
私は画商ではない。もちろん蒐集家、批評家でもない。
私はただ絵が好きだ、大好きなのだー。
銀座にあった「現代画廊」の画廊主で小説家で知られる、
洲之内徹さんとお会いした時、絵を描くのと尋ねられた事がある。
友人で、学生のころ一緒に絵の勉強をしていた、
今は亡き田中直くんは、パリへ渡り絵描になった。絵を描いて暮らしていたスナオの絵を、洲之内さんは「洲之内コレクション」に所蔵してくれた。それがきっかけで、スナオは展覧会で帰国すると、真っ先に向かうのが「現代画廊」と私のところ。
そのスナオの作品が、私の手元に集まりだし、それがきっかけで、絵画同士が呼び合うように、いろんな人の作品が自然と集まってきた。
そんな、私にとっては不思議な、不思議な嬉しい展覧会です。
上田豊一郎
GARDENS Ⅱ
伊藤 誠 菊池 敏直 松浦 寿夫 吉川 陽一郎
GARDENS と題して二回目となる本展覧会は、1970年代後半に制作発表を開始した4人による自主企画展です。
私達が活動を開始した当時、私達は必然的に作品形式と内容の関係性を問うことから始めざるを得ませんでした。それは同時に理性と感情の表現形態を問う"間"の環境であったようにも思います。つまり一世代前のミニマル、コンセプチュアル・アートとその後モードとなったネオ・エクスプレッショニズムのどちらにも距離があった。ハザマというとその語感がともするとネガティヴな印象にもなりますが、私はこの環境を時間性のみならず創造的『中庸』と捉え、一握の才能のものと思われがちな芸術観を開放する志向と実践に繋がった出発点であり位置だと考えています。
このような世代の4人の現在を、其々の個別性、役割を自覚、思考しながら
提示したいと思います。
菊池 敏直
版画展
版画の妙味
版画の面白いところはその技法もしくは版を何回重ねるか、作家それぞれの創意と工夫で作品が完成する。一点一点その技法と制作年代を照らし合わせて鑑賞すると思い掛けない作家の内面に辿り着くことが出来る。そして黒衣のように見えないが刷り師の苦労も垣間見えるのである。
本展では、世界中で人気を誇る作家の作品、海外作家の作品、40版も重ねて作られた作品など9名の作家による版画作品37点を展示します。
池田龍雄展
-場の位相-
池田龍雄は特攻隊の生き残りとして戦後一貫してそのあまりにも理不尽な経験を背景に黙々と制作活動を今日まで続けている。声高に反戦は訴えないものの作家活動がすべて彼の制作活動を突き動かしているように思える。
本展では、作品展示とともに作家出演映画「アトリエでの作品制作過程をドキュメントした『The Painter』」と「ヨーロッパに禅を広めた禅僧弟子丸泰仙と道元の主著「正法眼蔵」を伝える『華開世界起』」の2作品の上映をいたします。
-プラザ・ギャラリー30年の軌跡-
写真展
光陰矢の如し
プラザギャラリーは1988年10月調布仙川に産声をあげました。
その頃の仙川は、駅からギャラリーにたどり着くまで栗畑や梅林がありDMの地図を頼りに歩いてもこの先本当にギャラリーなどあるのかと疑問に思うほどの殺風景な静かな町でした。あれから30年、ここ仙川は本当に変化致しました。
今回の写真展はプラザギャラリー開設30年を記念しまして、かつてプラザ・ギャラリーで展覧会をして頂きました作家達の展覧会です。写真でまとめてみますと作家それぞれの個性が際立つ素晴らしい企画になりました。
新しい仙川の街並と写真の多様性と可能性を存分にお楽しみ頂けましたら幸いでございます。
プラザ・ギャラリー代表 伊藤容子
「 琳 派 」今 様
椎橋和子の世界
NYのギャラリーの紹介で椎橋和子展をパリで実施したのが出会いだった。西欧で15年結果を出し続ける日本画作家、椎橋和子にとって、この東京アートミュージアムでの展覧会 は、非常に感慨深いものがあると思う。その作品を見た人々は異口同音に美しい、華麗、繊細、ダイナミック, , , と言う。或る人は作品の前に立ちつくす。言葉をかけに近づくと、目に涙を溜めて、感動したという。こういう光景を私は幾度も経験した。静寂と強い空気感、宇宙のような背景は複雑な色調による。
大胆に施された金箔の月、誇らしげに、楽しげに、或は囁く花の描写。自然への賛美というよりも、より密やかでパーソナルな物語を作り上げる。どんな時に、何を感じて、こういう絵を描くのですかという質問に答えが見つからない椎橋和子が居る。言葉に出来ない感性であり、彼女の手のみが知っている。作品を見た人に響くものがある時、世界が共有する心が見えてくると思う。
パリ在住 展覧会オーガナイザー 九鬼惠依子
-プラザ・ギャラリー30年の軌跡-
夏のひととき
大沢昌助 掛井五郎 鹿江恭夫 岸田淳平 鬼頭曄 木下晋 深尾庄介
プラザギャラリーは今年で30周年を迎えます。振り返れば過ぎた時間は一瞬のように
思えますが様々な展覧会が開催されました。国内はもとより海外作家も世界中から来て
下さり世界中の「アートの今」を展示して参りました。
30年と申しますと展覧会もそうとうな数になりますがそのひとつひとつがハッキリと
思い出されます。特筆すべきは世界の災害にあったところにチャリティーで支援金を
募り届けた社会活動も大勢の賛同作家たちとともに行ったことでした。展覧会を開催
して下さった多くの作家のご助力でプラザギャラリーは成長させて頂き、そして展覧会を
観て下さった多くの方々に感動を残して下さいましたことに感謝を申し上げます。
今回展示させていただいた作品は何かのご縁で私の手元に集まった作品たちの一部です。
夏のひととき、作家たちがが丹精込めた作品をゆっくり鑑賞しお楽しみ頂けましたら
幸いでございます。
プラザギャラリー
代表 伊藤容子
セルゲイ・チョーバン建築ドローイング展
凍てついた音楽の夢
セルゲイ・チョーバン氏は建築家、ドローイングアーティスト、美術コレクターそしてドイツ・ベルリンの建築ドローイング美術館創設者でもあります。
1962年旧ソビエト連邦レニングラードに生まれ、連邦下で教育を受けましたが連邦崩壊直後の1991年ドイツにわたり、ドイツ国籍を取得します。そして今日、ハンブルグ、ベルリンそしてドレスデンにチョーバン・フォス建築事務所を構えるに至ります。またロシア語、英語のバイリンガル建築雑誌「speech」の創刊者でもあり、複数回にわたりヴェネチアビエンナーレ国際建築展ロシア館でのキュレータを務めています。
今回の東京アートミュージアムでのプロジェクト「凍てついた音楽の夢」は、チョーバン氏の最新作建築ドローイングを含めた、およそ30点を公開する日本初の展覧会となります。これらの作品群はプランニングのための「古典的」な建築設計図面ではなく、自由な発想に基づいた「建築的ファンタジー」ドローイングとなります。チョーバン氏の芸術的アプローチ、描画手法には時代を超えた、タイムレスな輝きがあります。そして古典主義建築的オーダー(柱の装飾方法)やバロック様式のドームの中に近代的なアーキテクチャがそびえ立つような、超現実的な世界観を持っています。この、非現実的な「夢」を、チョーバン氏は卓越した技法でインク、サンギーヌ、木炭そしてパステル等を用いて描いています。
天真爛漫 三者三様展
本展はタイトルのとおり3名の作家の個性豊かな競演になります。
織田廣喜はご存知のように二科会で活躍され98歳まで絵筆をとりました。
パリに住んだスナオは現代画廊の主、洲之内徹氏と知り合い”スナオ鳥”と呼び名を付けられました。パリと東京を行き来したピュアな心を感じさせる自由人そして、画家です。
クラウス ファイファールはドイツ生まれでありながらギリシャの蒼い海に魅せられて30代半ばからギリシャ・ナクソスに移住し現在まで制作を続けています。天真爛漫/三者三様それぞれのアートの表現をお楽しみ下さい。
Scores 彫刻 音楽 建築
アルミニウム角パイプの各面に3種類の幅と深さの異なるスリットを刻んだ彫刻がある。
「Scores」と題し、その彫刻を楽譜に見立ててみる。彫刻の造形要素を音や時間に置き換え、音楽を制作する。音が空気の振動であり、周囲の空気を形作るのであれば、そのようにして制作された音楽は見えない彫刻として捉えることができるかもしれない。「score」には「刻む」という意味と音楽の「楽譜」という意味があるのだ。
「Scores 彫刻 音楽 建築」は、彫刻家の金沢健一と2組の音楽家(浦裕幸、一ノ瀬響+曽我部清典)とのコラボレーションによる展覧会であり、2期に分けて開催される。彫刻と音楽そしてTAMのコンクリート打ち放しの建築(安藤忠雄設計)の三者が共振しながら刻んでゆく時間と空間を体験する展覧会となるだろう。
比嘉良治写真展
「時がこもる浜・沖縄」
透きとおるエメラルドグリーンの海、リーフの先から濃碧の海へと果てしなく広がり、大空に吸い込まれる海。もくもくと浮かぶ積乱雲で深い空を飾る。真っ白い線が陸 との境として横たわり、瞼に染み入る沖縄の浜辺。緑濃いアダンで覆い茂る影をウチナーンチュがこよなく愛し、こころの置き場、生活の場として生きている。
ときには自然の荒くれが硬い岩を削り、島を壊す。弾丸の嵐で海を赤く血で染める人災を「鉄の暴風」と名付ける。ときには小さな人間たちが数十頭の海豚を人力で仕留め透明な海を赤く染めることもあった。天の恵として感謝した。満天の星空・きらめく夜光虫の舞は不気味なまでに神秘すぎて落ち着きさえも失う。美しい宇宙の絵巻を繰り広げる海。小鳥たちがさえずる足元をみじゅんが遊泳する波打ちぎわ、ここで人が歌を詠む。
「浜をぅてぃチュイチュイな~」と。いまも子供のころのはしゃぎ声が・・・・・
名護にて
東京陶芸三代展
-紅 (あか) と情熱-
国際都市東京から数々の作品を創り発信する東京陶芸家・辻厚成。9歳で「光風会」へ作品を発表、12歳で自ら窯を持ち初個展を開催。本人を象徴する"厚成紅"を用いた独創的な陶芸作品は絶賛され伝統にとらわれない革新的な作品創りを求め活躍しています。
子息の造形陶芸家・辻厚志は2歳から土と親しみ、従来の陶芸のイメージを変える独自の世界観を創り発表しつづけています。
女流陶芸家の草分け辻輝子は母です。
本展は辻母子3代の初めての陶芸作品の展覧会です。
-没後5年-
織田 廣喜の世界
早いもので織田廣喜先生が亡くなられて5年が過ぎました。
生涯を通して描くことに専念され98歳で亡くなられるまで、しっかりと絵筆を持ち続けた姿は感動すら覚えました。本展はそんな織田廣喜先生の描き残された作品の中から大作を中心に展示し、故人を偲びたいと思います。
柳澤美和子展
魔法の島の楽園 第2幕
「柳澤美和子展 魔法の島の楽園 第2幕」を開催いたします。
この度は20年に渡る仕事を展示させて頂く機会です。身に付けて楽しむ宝飾品を楽しんで笑って頂けたら嬉しく思います。
版画の表現力
Expressive power of prints
弊館では「版画の表現力 Expressive power of prints」を開催いたします。
版画はとても興味深いものである。生涯を通して版画制作に没頭する作家もあれば、彫刻家と言われている作家の版画もある。また建築家の版画もあればあらゆるジャンルをこなす作家の一つの表現方法としての版画もある。その作家の経歴と見比べてじっくり鑑賞するといつも見過ごしていた内側からの声が聴こえて来るような気がする。
展示作家:
吾妻 兼治郎(Kenjiro Azuma)/安藤 忠雄(Tadao Ando)/池田 龍雄(Tatsuo Ikeda)/草間 彌生(Yayoi Kusama)/黒田 アキ(Aki Kuroda)/利根山 光人(Kojin Toneyama) /彦坂 尚嘉(Naoyoshi Hikosaka)/舟越 桂(Katsura Funakoshi)/堀 浩哉(Kosai Hori)
近藤愛助展
About M.K. アメリカに移民として暮らしていた曽祖父について
弊館では「近藤愛助展 About M.K. アメリカに移民として暮らしていた曽祖父について」を開催いたします。
ベルリン在住のアーティスト近藤愛助(1980― )の曾祖父はアメリカ・サンフランシスコに38年住み、太平洋戦中は米国のルーズベルト大統領が署名した大統領号令9066により、ユタ州のトパーズ戦争移住センターに約3年間の収容生活をしていました。
1916年から38年間、彼の曾祖父の移民生活の中で記録された写真や、使用していた物品、当時の日系アメリカ人についての資料等を再構築した作品を、写真やビデオを含めた様々なメディアを使って、制作しています。
それらを総合的に提示する事で、再構築された「記憶の装置」としてインスタレーション空間を展開させ「記憶の再構築」をコンセプトに人/時/場の間にある境界の解体を試み、過去と未来を接続させます。
出店久夫展
-1945-忘却と記憶-2015-
1945年の秋に生を受けてより自我の芽生えるころの記憶は霞み行くが、折々に感じた事は記憶の淵に引っ掛かっている。
私の一生を絵画すると生きてきたのだが、人間世界は古代より争いごとが続いて止みません。存在の不快を解決したく時代に逆らう私!!
100年~200年後に希望を託して
出店 久夫
芸術の深淵
本展は弊館所蔵の作家9名の絵画、彫刻を展示します。
この9人の作家達は1900年代の前半に生まれ、今なおご活躍の作家もいらっしゃいますし
残念ながらすでにお亡くなりになられた作家もおられます。
さまざまな経緯でここに集まった作品を約40点展示致します。
展示作家:
大沢昌助(1903-1997)/西 常雄(1911-2011)/織田廣喜(1914-2012)/深尾庄介(1923-2001)/
鹿江恭夫(1924-2014)/鬼頭 曄(1925-1994)/白根光夫(1926-2002)/池田龍雄(1928- )/掛井五郎(1930- )
写真家 ゲルハルト・カッスナー
ベルリナーレの肖像 2003-2015
弊館では「Gerhard Kassner - Berlinale Portraits, 2003-2015 ベルリナーレの肖像 2003-2015 写真家 ゲルハルト・カッスナー」展を開催いたします。
展示写真:
2003 Nicole Kidman/2003 George Clooney/2003 Kristin Scott-Thomas/2004 Jack Nicholson/2004 Bai Ling/2011 Ethan Cohen & Joel Cohen/2011 Hailee Steinfeld/2011 Jeff Bridges/2012 Lea Seydoux/2014 山田 洋次 Yoji Yamada/2014 黒木 華 Haru Kuroki /2014 Nick Cave 他
二科展100周年
二科会前理事長 織田廣喜の仕事
1914(大正3)年に結成された二科会主催の美術展覧会「二科展」が、2015年に100回という節目を迎えます。それを記念し二科会では「ニ科100年展」が開催されます。東京アートミュージアムでは「ニ科100年展」開催にあわせ、二科会に永く会員として在籍し理事長も務められた織田廣喜の作品を展示いたします。ぜひご高覧下さい。
展示内容:300号油彩 デッサン スケッチ ドローイング 版画
オクイラ絵師の饗宴
'萌え'のイコノグラフィー
ヤフーオークションに[手書きイラスト]で検索をかけると、無数のキャラクター・イラストレーション作品に出会うことが出来ます。美術館やギャラリーではまず目にすることのないこれらの作品は、『すき!』という想いを高純度でかたちにしたもので、その『うぶ』な表現には見るものを圧倒する力があります。是非ご高覧ください。
(*オクイラ絵師とは、(ネット)オークション・イラスト絵師の略語)
版画の薫風
展示作家:若林奮 彦坂尚嘉 堀浩哉 辰野登恵子
本展は、4人の作家による版画作品を展示いたします。どうぞご高覧下さい。
絵画礼賛
本展覧会は年齢も国籍も違う6名の作家による鉛筆、水彩、油彩、パステル等の粋を極めた作品を展示いたします。どうぞご高覧下さい。
展示作家:大沢昌助 難波田龍起 鹿江恭夫 木下晋 クラウス・ファイファール 西康友
池田 龍雄展
既知と未知と
ここに並べた作品は新旧さまざま入り混じっています
既に発表したもの、まだ未発表のもの、いろいろです
表現は、それを発表することまでも含まれるとすれば
これらの作品は、ここで完成することになるでしょう
作品はそれを見る人によってもう一度作られるのです
(池田龍雄)
織田 廣喜 生誕100年記念展
織田ファミリー愛の軌跡
弊館では織田廣喜生誕100年を記念し「織田 廣喜 生誕100年記念展 ー 織田ファミリー愛の軌跡 ー」を開催いたします。
今回の記念展はその生誕100年展に相応しい織田家の家族の作品を展示しそれぞれの作品から各々が歩んだ人生を偲んで頂ける展示でございます。
「隣人」イスラエル現代写真展
NEIGHBORS photographs from Israel
本展は、アイデンティティーと場所という主題を軸に、イスラエルにおけるユダヤ系・パレスチナ系住民同士の隣人関係に自己批判的な視線を向けます。
両者にとっての祖国は、異なった、しばしば相反する歴史的文脈、イデオロギーの切望、そして国家的野望を負っています。展示は、70年代から現代に至る、これらの問題を扱った代表作を時系列で紹介します。
参加しているユダヤ人とパレスチナ系イスラエル人のアーティストの写真に、隣人間のつながり、多文化的な魅力と影響も見てとれるでしょう。
掛井 五郎 展
本展は日墨交流400年を記念し、かつてメキシコに渡り大学で教鞭をとり、そしてメキシコの文化に影響を受けて今日に至る掛井五郎氏の展示になります。
[掛井五郎 メッセージ]
このむずかしい美術界において、私の出来る限りの仕事を多くの人に見て頂きたいと考えております。83歳の者が頑張っている様、若い芸術家に勇気を与えたいと願います。
彫刻、油彩、版画と出品して、日本の美術界に「光」となりたいと!
田村彰英 仙川の変遷1995~2012
街が生まれる-仙川
弊館では 「田村彰英 仙川の変遷1995~2012 街が生まれる-仙川展 」を開催致します。写真家田村彰英が17年にわたり仙川の安藤ストリート(通称)の変遷を撮影した写真集を出版します。本展は出版を記念し、写真集に収録された作品を展示いたします。
プラザ・ギャラリー開設25周年記念展
re-mix
1988年開廊したプラザ・ギャラリーは2013年、25周年を迎えます。
2013年は1年を通して、3カ所のギャラリーと東京アートミュージアム、仙川アヴェニュー中庭を使用して、大規模なプラザ・ギャラリー25周年記念展を開催致します。
25年間の総括と未来に向けた発展的な展覧会を5名の実行委員に託して企画致しました。
第1期 1.12 sat.-3.24 sun.
「自画自讃-新たな物語づくりのために」
企画=松永康 協力=NPO法人 コンテンポラリーアートジャパン
第2期 4.4 thu.-6.23 sun.
「inside/outside-アートと社会の内と外」
企画=小林宏道
第3期 7.6 sat.-9.1 sun.
「視触手考画説-眼は指先ほどにものをこね、手は頭ほどものおもう-」
企画=菊池敏直 協力=アートかれん 他
第4期 9.7 sat.-12.22 sun.
「ボトルシップ・ラプソディー-14の彫刻/インスタレーションの場をめぐって」
企画=〈人・街・アートre-mix〉第4 期実行委員会 キュレーション=藤井匡
プラザ・ギャラリー開設25周年記念展
re-mix
第1期「自画自讃-新たな物語づくりのために」
企画=松永康 協力=NPO法人 コンテンポラリーアートジャパン
プラザ・ギャラリー開設25周年記念展
re-mix
第2期「inside/outside-アートと社会の内と外」
企画=小林宏道
プラザ・ギャラリー開設25周年記念展
re-mix
第3期「視触手考画説-眼は指先ほどにものをこね、手は頭ほどものおもう-」
企画=菊池敏直 協力=アートかれん 他
プラザ・ギャラリー開設25周年記念展
re-mix
第4期「ボトルシップ・ラプソディー-14の彫刻/インスタレーションの場をめぐって」
企画=〈人・街・アートre-mix〉第4 期実行委員会 キュレーション=藤井匡
織田廣喜追悼展
去る5月30日98歳で逝去された織田廣喜画伯を偲んで生涯描かれた作品の中から絵画300号から100号、サムホール0号、版画、スケッチ デッサン、アトリエでの愛用品等展示し、小規模ながら晩年のアトリエを再現いたします。織田先生の長きに渡る偉大なる画業の断面に触れて偲んで頂けましたら幸いです。
子どもたちの心の音
被災地 陸前高田・石巻より
本展は、『東日本大震災以降、自分の気持ちを伝えることが難しくなった子どもたちに、心の思いをありのままに「書」にしてもらう』という被災地支援活動"書きましょ"で書かれた『子どもたちの「書」』を展示致します。
多くの人に見ていただくことは、子どもたちの心を知っていただき、東日本大震災の記憶を風化させないために大切なことだと思います。
そして、この「書」自体どんな巨匠の作品にも負けない感動的なものです。震災後、震災を振り返っていなかった子供たちの心の叫びです。
Beauty
Flowers in Contemporary Photography
本展は2010年2月にベルリンのヘルムートニュートン財団の学芸員Dr. Matthias Harder監修の写真集「FLOWER POWER」を元に企画した写真展です。Dr. Matthias Harderがその中から選んだ16名の作家の写真約30点を展示致します。
出展作家:
荒木 経惟 Nobuyoshi Araki
エリシュカ・バルテック Eliska Bartek
ヴィルフレッド・バウアー Wilfried Bauer
ジェシカ・バックハウス Jessica Backhaus
アーミン・エル・ディブ Amin El Dib
シュテファン・エアフルト Stephan Erfurt
ハンス・ハンセン Hans Hansen
ゲルハルト・カスナー Gerhard Kassner
ソフィア・ココリオティ Sofia Koukoulioti
ヴェラ・メルセル Vera Mercer
蜷川実花 Mika Ninagawa
クリスティアン・ロートマン Christian Rothmann
ミロン・シュミュックレ Miron Schmuckle
マルグリット・スムールダス Margriet Smulders
ルチア・シモンズ Luzia Simons
マイケル・ウェズレー Michael Wesely
SCREEN創刊65周年突破記念
SCREENを飾った歴代のハリウッドスター
1940年代後半、ハリウッド映画の台頭とともに日本を代表する映画誌として登場したSCREEN(近代映画社刊)が来年で創刊65周年を迎えるに当たり、その歴史に刻まれた膨大なスターの特写スチール写真や直筆サイン、そして、作品の中で実際に使用された小道具や衣装など、映画ファン垂涎の品々を調布市にある東京アートミュージアムで公開・展示します。<東洋のハリウッド>と称された、映画文化と縁(ゆかり)の深い調布市ならではの特別記念催事となります。
展示内容:
Ⅰ )SCREENの歩み(SCREENの主要数十誌の表紙を、パネル形式で展示)
Ⅱ )SCREEN契約カメラマン特写スチール展示(海外契約カメラマンによる特写スチールの展示)
Ⅲ)歴代の来日スター特写スチール展示(SCREEN取材班による来日スター特写スチールの展示)
Ⅳ)SCREENを代表する永遠のスター<オードリー・ヘプバーン>特別展示(貴重な私物やオートグラフなどで振り返るコーナー)
Ⅴ )映画で実際に使用された小道具や衣装の展示
街が生まれる-仙川
計画道路で分断された敷地に取り組む
この展覧会は2007年6月30日からここ東京アートミュージアムで開催された「街が生まれる - 仙川」のリメイク展です。
本展は、東京都調布市仙川町において進む都市計画道路に沿った新しい街づくりの過去、現在、未来を国内外に向けてご紹介するものです。
この新しい街づくりは、新設された都道を挟んで建てられる安藤忠雄建築研究所設計の6棟の作品によって構成されるものであり、世界的にも注目されているプロジェクトの一つです。
会場内では、同研究所で作成されたスケッチ、図面、模型といった資料を通して、この都市計画の全体像をご覧いただきます。またこれらの資料とあわせて展示される写真家、田村彰英の作品は、10数年に渡るこの街の変遷や、街の誕生と人の在り方について一つの視点をご紹介するものとなるでしょう。
街づくりの一環として建てられた美術館の中で、その全貌をご覧いただきながら、美術館の外に実際に広がる美しい街並みと建築物をぜひこの機会に体験していただきたいと考えております。また、会期に合わせて、街並みと個々の建築物の写真を掲載したカタログの発行や、各種イベントを予定しております。
Passionー情熱 展
さまざまなご縁とルートでここ東京アートミュージアムにコレクションされた作品の展覧会です。
すべて60歳代以上のそして国籍も異なった作家達の平面作品約40点を展示します。ほとばしる感情の発露、創造の原流をとくとご鑑賞下さい。
展示作家:
草間 彌生(Yayoi Kusama)
ヤン・フォス(Jan Voss)
クラウス ファイファール(Klaus Pfeiffer)
ウンベルト・マストロヤンニ(Umberto Mastroianni)
ロベルト・マッタ(Roberto Matta)
クラウス キリシュ(Klaus Killisch)
坂口 登(Susumu Sakaguti)
日独交流150周年記念展
WASHI MADE IN GERMANY
弊館では「 日独交流150周年記念展 WASHI MADE IN GERMANY」を開催致します。
本展は「日独交流150周年」認定事業です。
ガンゴルフ・ウルブリヒトは、ドイツに残った最後の職業手漉き紙職人として、また自らも作家として積極的に芸術活動に関わり、その評判から彼と仕事をしたいと希望する芸術家はドイツ国内外から後を絶ちません。ミュンヘンやベルリンの美術大学、市民大学などでは毎年彼による紙漉の講義が行われています。
また修復の分野でも彼に仕事を依頼する人は多く、伝統のある美術館や古城の壁紙、あるいは絵画などの修復に使用される世界一薄い修復用の紙などは、世界中から注文を受けています。
2010年には、2004年の大火災により深刻な被害を受けたワイマールのアナ・アマリア図書館(1691年設立、1998年ユネスコ世界遺産に指定)の、歴史的資料や書物の修復に携わった功績により古書文化賞を授与されました。その傍ら、透かしの入った大学の卒業証書といった、特別ながらも伝統的な紙も漉き続けています。
[出展作家]
クリスティアーネ・バウムガルトナー
(Christiane Baumgartner)
1967年 ドイツに生まれる
モニカ・グルジマワ
(Monika Grzymala)
1970年 ポーランドに生まれる
流水彩子
(Saiko Ryusui)
1979年 日本に生まれる
フベルトゥス・ヘス
(Hubertus Hess)
1943年 ドイツに生まれる
クリスティアン・ロートマン
(Christian Rothmann)
1954年 ポーランドに生まれる
ガンゴルフ・ウルブリヒト
(Gangolf Ulbricht)
1964年 ドイツに生まれる
タイフーン・エアドグムシュ
(Tayfun Erdo)
1958年 トルコに生まれる
北岡 哲展
トタンの生きものたち
弊館では 北岡 哲展[トタンの生きものたち]を開催致します。
解説:北岡 哲展「トタンの生きものたち」によせて
金津創作の森 学芸員 石山陽子
私たちは見えないものに囲まれて暮らしている。形を持たないものもあれば、目の前にありながら意識しなければ気づかないものもある。日常に潜んでいるそんな未知の世界へと五感を開かせてくれるのがアートの力のひとつだろう。
北岡哲さんはトタンやナット、ボルトなどを自在に扱い、人間以外の生き物の世界を作り出して私たちを誘い込む。水中の魚、カゲロウやトンボ、ゲンゴロウといった昆虫、顕微鏡でのみ確認できる微生物、ある瞬間の動きを誇張なく細やかにとらえた造形は生き生きとして、全体的にユーモラスな雰囲気を漂わせている。
ただ、作者は生物学的な正確さには興味がないようだ。事前にスケッチはしても詳細な設計図を準備することはなく、頭に浮かんだ自分が見たいイメージを手元で確認しながら作り上げていくという。
現実と想像の間を往復することで、幼い頃からずっと飽きることなく見つづけてきたという、小さな生き物の不思議さをつかもうとしているのかもしれない。
[作家からのコメント]
まるで紙の様な金属
軽やかさや、空間を浄化している様な透明感、緊張感。
使っていくなかで、色々な表情をみつけました。
トタンは簡単な道具達でイメージを直ぐ形に出来ると感じ、10年程前から使い始めました。
昔から好きだった虫や動物、微生物などを通じて、コンクリートの空間にトタンの造形を表現したいと思います。
GinEn
弊館では5人の写真家による「GinEn」展を開催致します。
[作家からのコメント]
伝統的であり、最も一般的であった写真現像方法である銀塩写真がいま、古典的な表現手段となりつつある。
そんな中、写真表現の世界で長く活動を続ける作家5人が、銀塩写真を新たな手法として、それぞれの独特の視点、プロセスを持ち寄ってひとつの空間に集い、視覚表現の再考を提示する。
8x10インチというサイズのフィルムを使い、東京の下町を100年前のレンズで撮影する田村。機動力のあるライカに、猛禽類の目のようなノクチルックスというレンズを着けて夜の街人を捉える鈴木。大塚は焼き付けた印画紙を、池に沈める事により自然の鉱物と融合を図り表現に繋げている。蝋を使い、写真プリントを剥がして加工し表現としてい
るのは糸井だ。小平はモノクロフィルムにこだわり、その純粋な眼差しを通して作品制作をおこなっている。
プロセスだけでは説明できない。その中より沸き立つ感性を会場にて感じ取って欲しい。
楢橋朝子写真展 2009/1989
近づいては遠ざかる
弊館では「楢橋朝子写真展 2009/1989 近づいては遠ざかる」を開催致します。
[作家からのコメント]
1989年の初個展「春は曙」から20年間、余り振り返ることもなく、気がつけば毎年新作を発表してきた。今回、安藤忠雄氏設計による2階まで吹き抜けの魅力的なコンクリートの空間に出会い、20年というこの節目の年に、海外で撮影した「half awake and half asleep in the water」や街中の最新作と、原点ともいうべき最初期のモノクロシリーズを同時に見てみたいと思った。
「春は曙」は、初めて撮影のために日本のあちこちを精力的に旅した時期の、個人的に特別な意味を持つ写真群だ。「half awake and half asleep in the water」は 2000年から始めたシリーズで、今回は街中も対比させ展示しようと思う。89年の桜島、有明海、竹富島、津軽、三宅島、御蔵島、東京と、2008、09年のドバイ、珍島、ニューヨーク、パリ、ケルン、淡水の海岸線や都市景とが、どのように呼応するのか。時間と空間がどう絡みあうのか。(楢橋朝子)
若林奮の版画
若林奮氏(1936-2003)は東京都町田市に生まれました。1959年東京芸術大学美術学部彫刻科を卒業、主に鉄を素材とした彫刻を制作しました。1970年代以後、国立県立美術館で若林氏の大規模な個展が開催され、1986年にはヴェネツィア・ビエンナーレに出品される等、日本を代表する彫刻家として高く評価されています。
彫刻家として広く知られる若林奮氏ですが、ドローイング、版画も数多く制作しました。本展では、若林氏を中心に5人の作家による版画39点を展示致します。出展作品には、若林氏の作品にしばしば現れる「犬」も登場致します。
Philosophiae naturalis principia artificiosa
自然哲学としての芸術原理
本展覧会は1970年代後半に制作活動を開始した美術家たちによる自主企画展です。
この歴史的な条件、つまり、ミニマル・アート、コンセプチュアル・アート以後という条件のもとで制作を開始した私たちは、必然的に美術作品の形式と内容との連関関係を、そのもっとも基本的な条件のもとで問い直すことから制作を開始せざるをえませんでした。
このような歴史的条件を共有するとはいえ、相互の制作原理の異質性に対して自覚的でもある私たちは、ここに相集うこと自体も問いの対象としながら、今回の連続個展と共同展示の試みをとおして、改めて芸術制作の原理的な条件を思考する機会としたいと願っています。
ブラジル日本移民100周年記念展
ブラジル建築遺伝子の融合・再構築
本展は、フランシスコ・デ・パイバ・ファヌッチ氏(Francisco dePaiva Fanucci、1952年ブラジル生まれ)とマルセーロ・フェラース氏(Marcelo Carvalho Ferraz、1955年ブラジル生まれ)の建築家ユニット、ブラジル・アルキテットゥラ(Brasil Arquitetura)をご紹介します。
ブラジル・アルキテットゥラ(Brasil Arquitetura)は、1979年からサンパウロを拠点に活動し、都市計画や公共施設、個人住宅や家具のデザインまで幅広く手がけています。本展は4つのプロジェクトから構成され、写真、ドローイング、図面、模型、家具等を展示します。
街が生まれる -仙川」展
安藤忠雄 計画道路で分断された敷地に取り組む
本展は、東京都調布市仙川町において進む都市計画道路に沿った新しい街づくりの過去、現在、未来を国内外に向けてご紹介するものです。
この新しい街づくりは、新設された都道を挟んで建てられる安藤忠雄建築研究所設計の6棟の作品によって構成されるものであり、世界的にも注目されているプロジェクトの一つです。
会場内では、同研究所で作成されたスケッチ、図面、模型といった資料を通して、この都市計画の全体像をご覧いただきます。またこれらの資料とあわせて展示される写真家、田村彰英の作品は、10数年に渡るこの街の変遷や、街の誕生と人の在り方について一つの視点をご紹介するものとなるでしょう。街づくりの一環として建てられた美術館の中で、その全貌をご覧いただきながら、美術館の外に実際に広がる美しい街並みと建築物をぜひこの機会に体験していただきたいと考えております。
水彩・パステル・紙
―3人のしごと
子供の頃、だれでも一度は水彩やパステルで画用紙に絵を描いたことがあるのではないでしょうか。紙に描いた水彩画やパステル画は、カンヴァスに描いた油彩画のように何度も絵の具で色を塗りなおしたり、塗りかさねて構図をなおすことがむずかしく、それゆえ身近な作品でありながら色彩、タッチ、構図のどの点においても高い技術を必要とする仕事といえるでしょう。
本展では卓越した水彩、パステルの技術をもつ3人の作家、大沢昌助、鹿江恭夫、クラウス・ファイファールの作品40点をご紹介いたします
記憶を越えて
-Artistsborn in the prewar years-
本展では、戦前に生まれた四人の作家、池田龍雄、織田廣喜、鬼頭曄、深尾庄介による作品32点をご紹介いたします。戦争の体験や記憶を越えて現在も活躍し、また時代を越えて評価される作家たちを取り上げた展覧会です。
版画のリズム
東京アートミュージアムでは、2006年8月18日から10月15日まで「版画のリズム」展を開催いたします。私どもでは、これまで地域の皆さまや国内外の作家とともに、コンサートやパフォーマンスを数多く開催してまいりました。
本展では、音やリズムを感じさせるような版画25点をご紹介いたします。~ 本展は、4人の作家による線、面、点、色、空白といった要素から、音やリズム、民族音楽やクラシック、ダンスや祭典といった動きを感じていただけるような作品を展示いたします。また、安藤忠雄建築研究所設計による美術館の光と空間のリズムもあわせてお楽しみいただければ幸いです。
二つの山
-畠山直哉 バルタザール・ブルクハルト-
二つの山展は、「ダイナミック・スイス」キャンペーンの「0406スイス・コンテンポラリー・アート・イン・ジャパン」プログラムのひとつです。また関連企画として、アーティストトークを開催いたします。
I コレクション II
プラザ・ギャラリーの軌跡
本展は、これまでプラザ・ギャラリーの活動を通して出会った作家や作品をご紹介するシリーズの第2回目となります。
今回は、国内外の作家6名による作品34点を展示いたします。
彫刻家の掛井五郎は、その豊かな才能を絵画、版画などあらゆる方面で発揮しています。また木下晋は、鉛筆の濃淡による細密な描写で広く知られています。父、兄ともに洋画家として活躍する織田きじ男は、プラザ・ギャラリーの初個展を機に本格的に絵筆を取り始めた作家です。1960年代の終わりから70年代に出現した「もの派」を代表する菅木志雄や、近年では出力プリントにオイルスティックなどで直接描いた作品も発表している堀浩哉は「現代美術」を知る上で重要な位置をしめる作家たちです。海外からは、「水彩の魔術師」と呼ばれる、ギリシャ在住のドイツ人作家、クラウス・ファイファールの夢のある作品を展示いたします。
以上、6名の作家の作品とともに、ミュージアムの向かい側、仙川アヴェニュー・北プラザの中庭に常設中の立体作品、菅木志雄作「分界支空」もあわせてお楽しみください。
DIMイメージのマニュファクチュア展
この度、東京アートミュージアムでは、「DIM イメージのマニュファクチュア 東京」展を開催いたします。
本展は、ドイツ、ベルリンにある視覚障害をもつ人々の作業施設 、The Berlin Blindenanstaltと、国際的に高い評価を受けるデザイナー集団、Vogt + Weizenegger(以下、V+W)の共同プロジェクト、DIM(DIE IMAGINARE MANUFAKTUR)の活動を、彼らが作りだすユニークで機能的な生活用品とともにご紹介いたします。
街が生まれる-仙川
計画道路で分断された敷地に取り組む
東京アートミュージアム(TAM)は「文化芸術を発信する施設」を目指し、2004年10月、安藤忠雄建築研究所の設計により、仙川の新しい街並みづくりの1プロジェクトとして、竣工いたします。
今回は竣工記念ということで、過去から現在に至る仙川の街並みづくりの足跡を、写真や資料を用いて紹介いたします。特に、鑑賞者は安藤忠雄建築研究所の設計による建築空間を体感することができ、そして写真家、田村彰英氏撮影による10年間にわたる街並みの変遷を鑑賞できる贅沢な構成になっております。
なお、今回の仙川の写真は8X10判インチのフィルム使用、100年前のドイツベルリン製ゲルツ・ハイパーゴン75mmf48レンズを使用、撮影しています。